当記事では、
大企業の車屋さんと小規模の車屋さんを比べてみたいと思います!
2009年に業界最大手のガリバー(現IDOM)に転職し、
2015年にDショップに転職して、
ざっと車屋さんの営業マン歴は12年が経った訳です・・・
初めの約5年
株式会社ガリバーインターナショナル(旧法人名)→ 株式会社IDOM(現在)
会社の規模は東証一部上場企業、業界最大手、全国に店舗展開
今日までの約7年
有限会社オートケーアンドエー、Dショップは屋号
会社の規模は街のどこでもありそうな車屋さん
な訳です。
今になって思えば良くも悪くもアレやコレや考える訳です・・・
因みに、簡単に私の自己紹介と経歴はというと、
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赤いすい平
生い立ち 特にやりたい事も見つからずフラフラしてた10代、ひょんな事からアルバイトしたのは輸入モータースポーツ用品を扱う会社の販売スタッフでした。 途中から正社員として雇用して頂く事となり、接客や電話 ...
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当たり前の話を云云かんぬん話しますが、
車屋さんについて良く分からない方も居られるかと思いますので、
今回はお住まいの地域にある「大手の車屋」さんと、
小規模の「街の車屋さん」を比べて何がどう違うのかを比較してみたいと思います。
これから「車業界で働きたい!」と思う方や、
「車屋さんに転職したい!」と考えている方の、
「どうせ働くならやっぱり大手で働く方がいいかな?」とか、
「街の小さな車屋さんの方がのんびり働けていいかな?」という、
お悩みのアドバイスになれば幸いです。
但し、あくまで車屋さんの営業マン目線、
一個人の意見として参考までにお願いします。
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車(売るきっかけ)の違いと商談になる確率の違い
先ず、
営業とは「営利を目的として業務を行うこと」by ウィキペディア
当たり前の話ですが、
どんな会社も何かしらの物やサービスを売って会社、
又は個人の利益を生んでいる訳です。
営業マンとは、
営業をする人なので車屋さんの営業マンとは車を売る人の事です。
車屋さんなので、
車という商品を売るのですが、
車という商品での括りでは大手の車屋さんも街の車屋さんも同じですが、
車(売るきっかけ)が無いとどんな売れる営業マンでも売れません。
そして、
車を売るには大なり小なりの商談が必要です。
きっかけとなる車のイメージを中古車に限って考えたとして、
大手の車屋さんは「比較的良い車」、
街の車屋さんは「安い車」というイメージがあると思います。
なんでそういうイメージが付くのでしょうか?
大手の車屋さんも街の車屋さんのどっちも、
「未使用車」や「新古車」の様な程度の良い比較的高額な車も売ってますし、
コミコミ20万~30万みたいな古めの安い車だって売ってます。
では何故、
街の車屋さんは安かろう悪かろうの車が多いと感じるのか・・・
今でこそ少なくはなりましたが、
「あそこは安いから事故車(修復歴車)ばっかり・・・」
なんて聞いた事あるような話ですよね?
赤いすい平が働いていたガリバーも、
最初は「修復歴車は一切売りません」と謳っていましたが、
修復歴車をしっかり事前説明する事で、
お得な中古車を探しているユーザーさんのニーズに応える事が出来るので、
途中から修復歴車も販売するようになりました。
今の自動車業界は、
「若者の車離れ」、「人口の減少」、「故障率の低下」等の原因で
状況は良くはなっていかない傾向にあります。
コロナウイルスの影響も然りです・・・
大手の車屋さんも四の五の言ってられない状況となっているのかと思います。
大手の車屋さん
大手の全国展開しているような車屋さんは、
大型展示場があって高年式の車がずらっと展示されていたり、
最悪そこに希望の車が無くても他店の在庫をパソコンで見たり出来るので、
その1社で希望の車が見つかったりします。
企業の資金力や、大手ならではの安心感、
それに地域のどこにでも知ってるお店があったりなんかを考えると、
圧倒的に大手の車屋さんに「比較的高額な車=良い車」が集まります。
そうすると、
ユーザーさんの心理として大手の車屋さん=「希望に合った比較的良い車が有る」
というイメージが付くのは当たり前の事だと思います。
街の車屋さん
小規模経営している街の車屋さんに限ると、
そんな高い車ばっかり在庫で置くことが出来ません。
在庫が10台ぐらいの車屋さんは街のどこにでも見かけると思いますが、
10台ぐらいの在庫ではすごく在庫の少ない小さな車屋さんだなって思われると思います。
しかし高々10台と言えど、お金にすると結構な金額となります。
例えば原価100万円の車が10台あるとすると、
それでもう1,000万円の在庫となります。
そもそも大手企業の様に特に買取のCMや宣伝もしていないところが殆どですし、
知名度や知り合いじゃないとなかなか入りずらい等、
街の車屋さんには新しい車が入って来ない事は決してありませんが、
入ってくる確率は圧倒的に少ないのです。
中古車というのはオンリーワン商品(同じ物は存在しない)なので、
その条件が求めている方にハマればすぐ売れますが、
「色が白だったらなー」とか、「距離がもう少し少なかったらなー」と、
見送りになるのは良くある話です。
例えば、
在庫の10台のお店が毎月全部売れるのであれば、
もうそれはそれはオイシイ商売なのですが、
そんな甘い話はありません!
せいぜい10台のうち、
一ヶ月スパンで思った金額で売れるのは3割程度、
5割売れれば万万歳だと思います。
車と言うのは一般的には古くなればなる程、
相場(価値)が下がりますので、
原価ぐらいのトントンで売る事も時には必要ですし、
最悪損切もしないといけないケースもあります。
ココがポイント
大手の車屋さんの方が売る車(売るきっかけ)の台数が圧倒的に多いので、商談になる確率が圧倒的に高い
しかも、売っても利益が全然出ないような感じの車ばっかり的な(涙)
そしたら大手の車屋さんで働いた方がええやん!
出戻りか?
会社の規模の違いと価格の違い
大手の車屋さん
大手の車屋さんは株主さんのいる株式会社だったり、
日本全国に店舗があったり、
最近では世界にも店舗があったりとグローバル企業であったりもします。
片や赤いすい平の働くDショップは有限会社ですので、
一人の社長さんが経営している個人の会社です。
またまた当たり前の話ですが、
大手の車屋さんの方が圧倒的に人件費や地代などの固定費がかかります。
そうすると、
大手の車屋さんの方が車1台あたりの利益を上げなくてはいけないのは必然の事です。
ここで言えるのは、
同じような車でも比較的大手の車屋さんの方が高くて、
街の車屋さんの方が安くなるのはこの為です。
ココがポイント
大手が一概に高くてボッタクリな訳ではなく、大手は大手ならではサービスや保証等が充実しているので、一概に大手が高いとは言い切れない
ガリバー時代はよくこんな事を言われました・・・
「ガリバーさんは高いよねー」と
街の車屋さん
今は「Dショップさん安いよねー」とよく言われます。
当たり前の話ですが、
大手の会社に比べると全ての経費を安く抑える事が可能です。
そして、
商売なので利益が無いって事はあり得ませんが、
車を1台販売しての利益が昔のガリバーの時の1台あたりと、
今のDショップの1台あたりの利益では数十万の利益の差があります。
この経費の差と利益差が間違い無く価格の差を生んでいると肌に感じて思います。
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新車と中古車、商材としての違い
新車
一般的に「新車は正規ディーラーで買う」というのが一般論です。
しかしながら、
正規ディーラーではなく、Dショップのようなサブディーラーで新車を買う方は多くいらっしゃいます。
なぜなら・・・
新車はどこで買っても全く同じ物
だからです!
例えば、
同じ家電製品を○○電気で買うのと、
△△電気で買うのと同じ物ですよね?
新車も家電と同じくメーカー保証が付くので、
どこで買った新車も壊れた場合は保証の範囲内でどこのディーラーさんでも保証対応修理をしてくれます。
ですので、
正規ディーラーとサブディーラーのどちらで買っても大きなメリット、デメリットは有りません!
しかしながら、
正規ディーラーとサブディーラーで購入されるユーザーさんが分かれるのはこんな理由が考えられます。
サブディーラーで新車を購入
Dショップ等のサブディーラーで新車を買う理由は、
- 正規ディーラーと比較すると総額が安い
- 低金利で長期ローンが組める
- 正規ディーラーでは用意出来ない市販のオプションを用意出来る
正規ディーラーで新車を購入
正規ディーラーさんの方が高くても、新車の販売台数が圧倒的にディーラーさんの方が多い理由は、
- 万一の場合も正規ディーラーならではの安心感
- 全国どこにでも店舗があるので安心
- メーカーごとの知識豊富なスタッフが居る
ざっと、こんな感じかと思います。
新車の価格については、あくまで定価と値引きがあっての価格で、
新車の車両本体価格が定価を超える事はありませんし、
特殊なケースを除いては値引きなしで新車を買う人はいないので、
新車ほど、どこで買っても同じ物と言えるでしょう。
街の車屋さんに比べると、正規ディーラーさんは大手の企業になりますが、
新車で考えると、
大手のガリバーだろうが街の車屋のDショップも同じ正規ディーラーではないのと、
今回はあくまで業界最大手の車屋さんと街の車屋さんとの比較ですので正規ディーラーはひとまず置いておきます。
中古車
中古車も一部の輸入車やマニアックな車を除き、特に国産の有名車種はgoo-netやカーセンサーで大枠の条件を全国で絞ると、結構同じような車が沢山出てきます。
そうすると、陸送費のかかる遠い県外よりは近隣のお店に合った方がいいので、地域を絞ると思うのですが、それはやはり「実物を見に行ける」というのと、「何かあった時に近い方がいい」と考えると思います。
近くに大手の車屋さんと街の車屋さんに同じような希望の車があったらどっちも見にいきませんか?
会社は大手の会社とは言え、
店舗は地域のお客さんからしたら近くの車屋さんです。
Dショップ含め街の車屋さんも、
地域のお客さんからしたら近くの車屋さんです。
そういう部分では、条件が合えば中古車もどこでも買える同じ商材だと言えると思うので、
1点物の中古車といえど、
大手の車屋さんと街の車屋さんの商品としての違いは無いでしょう!
商材としての違い
営業マン視点で商材として考えると、
新車も中古車も同じ商材です。
大手の車屋さんで車を売るのも、
街の車屋さんで車を売るのも営業マンとしては同じ仕事です。
ただ、大手の車屋さんの方が在庫台数が多いのと、
お客さんにお得なキャンペーンを会社が定期的に行ってくれるので、
同じ商材でも売りやすいのは大手の車屋さんの方が有利なのは事実です。
おまえ転職失敗したか?
大手と街の車屋さん、働くならどっちがいいの?
さて、本題です。
お客様視点で考えると大手の車屋さんを選ぶ理由と街の車屋さんを選ぶ理由は様々ですが、
同じ商材である新車や中古車を売る営業マン視点で考えると、
「大手の車屋さん」の方が売れるから良いと思える方が多いんじゃないでしょうか?
確かに大手の車屋さんの方が多くの台数を売りやすい事は確かです。
大手だろうが街の車屋さんだろうが営業の仕事は売れないとお給料も上がらないので、
多くの台数を売りやすい大手の方がお給料も沢山貰えるように思えます。
福利厚生面では「一部上場企業で家のローンが通りやすかった」というメリットもありました。
それでも赤いすい平は今のDショップの方が働きやすいです。
売れる台数は下手したら今の方が増えましたし、
お給料面では今のDショップの方が年収は少しですが上がりましたし、
社会保険等の福利厚生に関しては大して差はありません。
家族構成なんかの今の自分のライフスタイルで考えると圧倒的に今の方が楽です。
大手が良いとか悪いとかでは無くて、
大手が自分にとって合わないので転職しました・・・
なので、
大手の車屋さんで働くのも、街の車屋さんで働くのも、
「どっちがいいかは自分次第です!」
大きい会社が合うのか小さい会社が合うのか向き不向きもあります。
単身なのか、世帯持ちなのかの家族構成にもよります。
ずっとその会社で働きたいのか、
自分のステップアップの為の一時的な仕事にしたいのかにもよります。
赤いすい平が一つ思う事は、
「ガリバーで働いた期間が有っての、今のDショップの自分が居る」と心から思えます。
車業界を辞めていたようにも思えます・・・
次回では、赤いすい平が大手のガリバーを辞めた理由と、
好きだった点、嫌だった点をお話したいと思います。